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タイのカレン族の村

2011.02.14.00:01

金曜日から、2泊3日で、タイのカレン族の村に行く機会がありました。
カレン族というのは、ビルマの”少数民族”として知られていますが、
彼らは、ビルマだけではなく、タイにももともと住んでいました。
自分たちとは関係のない人々が、勝手にタイとビルマの国境を決めたので、
ビルマ政府からみても、タイ政府から見ても、
”辺境に住む少数民族”という扱いを受けています。

メータオクリニックの小児科外来で働くカナダ人の同僚クリスの住む
アパートの管理人が、タイに住むカレン族の人で、ローシャンというのですが、
もともと観光ガイドをやっていて、
さらに、定期的にカレン族の村々をまわって、医療活動を行っていて、
今回はそれについていったわけです。

医療活動といっても、定期的にビタミンAや寄生虫剤(いわゆる虫下し)を出して、
少しでもみんなの基本的な健康状態をあげておこう、というのと、
肺炎や下痢、皮膚の感染症など、簡単な治療のみだけですが、
一番の目的は、「みんなの顔を見て回sる」ことです。

昔からタイに住むカレン族というのは、
難民としてビルマから逃げてきたカレン族同様、
複雑な立場にいます。
もともとタイ政府とは関係なく住んでいたので、
ほとんどの人は、タイ政府の住民登録、つまり戸籍がありません。
基本的に、自給自足の生活をしていて、
現金収入は、木を切って売るか、家畜を売るか、ぐらい
多くの家では、電気もなく、もちろんテレビもラジオもないので、
今日が何月何日か、住民たちは知らなかったりします。
自分の村で生まれ、育ち、働いて、結婚し、家庭を持ち、年をとって死んでいく、
ほとんどの人が、一生村から出ることがないそうです。
一応、タイの王室や警察が建てた学校があり、
そこに通うことができるのですが、
卒業しても、卒業証書はもらえません。

彼らの住む村は、標高1000メートル近くの山々の中の、
とんでもなく辺鄙なところにあるので、
ふもとまで歩いていくには、数日かかります。
トラックやバイクに便乗してふもとまで行ったとしても、
戸籍がないため公立病院では診療を受けることができません。
タイ語が分からないので言葉も通じません。
44ある村の中で1か所だけ診療所がありますが、
たいていの村からは、歩いて1泊2日、あるいは2泊3日もかかり、
診療所についても看護婦が一人いるだけ、しかも、
看護婦がふもとの病院から来るのは、トラックが走れる乾季だけです。
6月から11月まではお休み。
それどころか、戸籍=身分証明書がないので、
警察に見つかると、罰金を要求されたり(つまりは小遣い稼ぎ)
ひどい場合には、カレン族=ビルマ難民としてビルマに追い出そうとします。
だから、むやみに出歩くわけにもいきません。

そんな境遇の彼らのために、
観光ガイドのローシャンさんは、数か月ごとに村々をバイクで回っています。

簡単に、「バイクで回る」と書きましたが、これが、想像を絶する道。
基本的には車が走れる幅がありますが、
20度から25度ぐらいの傾斜はざら、もちろん舗装はされてなく、
砂利道だったり、フカフカの砂だったり。
村によっては、完全にあぜ道しかないところもあって、
人が一人通れる幅しかなくて、しかも30度近い傾斜の、砂や泥の道を、
汗だくになりながら
アクセル全開のバイクを押してかけ登ったりします。
そして、下りになると、まさに絶叫。
全力でブレーキをかけてもスピードが殺せないこともしばしば、
アクセルやブレーキ操作の度に後輪が滑ります。
嫌らしいことに、たいてい、急勾配の直後に深い砂の急カーブがあって、
道から外れると深い谷底までまっさかさまです。
昔、スキー場で、上級者向け下山コースを
泣きそうになりながら滑り降りた記憶がだぶります。

実は、こちらで見かけるバイク(スクーター)は、
ほとんどがセミ・オートマといって、
ギアを自分で変えるけど、クラッチ操作はいらない、
(日本では郵便屋さんや新聞屋さんやお蕎麦屋さんが使ってるカブがそうです)
というやつなんですが、
全身泥まみれになりながら、山道を駆け巡って、
セミオートマの必要性がよく分りました。
日本で走ってる無段階変速のスクーターでは、
この坂を登ったり降りたりはできないだろう。。。

もちろん、こんな急傾斜の砂や赤土の道、
雨期になると一面泥になります。
当然、車は登れなくなるので、
村人たちが命がけでバイクで移動して、
家畜を売ったり必要物資を買ったり、
病人を運んだりしているそうです。

だから、医療活動は、「治す」が目的ではなくて
「予防する」「なるべく普段の生活を健康にする」
がメインになるんですね。

今日は、帰ったばっかりでへとへとなので、
また明日以降、写真の準備ができたら
(走るのに必死だったのであまり撮れなかったけど)
また紹介していきます。
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♥. ♠. ♣Alice
プロフィール

ハマダラカ

Author:ハマダラカ
職業:元小児科医、現在なんでも屋的医師を目指して修行中
日本を、そして海外を、自由に移動しては、
働いたり遊んだりの、
自称フリーター医師。
しばらくタイにあるビルマ難民向け病院でボランティアしてましたが
現在岩手県の被災地にある病院に来ました
関西人のつもりですが、心のふるさとは北九州市
facebookはこちら↓
Toru Yoneda

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