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新たな挑戦

2011.09.11.21:57

岩手の釜石に来て、二週間がたちました。
その間に、
大きな被害をもたらした台風が去り、
ここでは、ちょっとひんやり、そしてからっとした
秋の匂いの風が吹くようになりました。

今日、ようやく自宅でインターネットが使えるようになり、
こうして、ブログを好きな時間に書くことができるようになりました。

今日は、津波から半年の記念日。
はるか遠い昔のような気もするし、この半年間、時間がほとんど動いていないような気もする。
半年を告げるサイレンが、不思議な響きを持って聞こえてきました。

そして、釜石にある病院で働き始めて、10日が経ちました。
これまでは、小児科医として、子どもばかりを診ていましたが、
ここでは、小児科医としてではなく、大人を診る、
いわゆる内科医として働いています。

新しい組織、新しい環境の中で、全く新しいことを始める、というのは、
予想以上に大変なことでした。
職場の中の人の動きを把握して、
職場の外、つまり、病院の外での人の動きを把握して、
同時に、新しい仕事を覚えていかねばなりません。

大人と子供とでは、
同じ症状、同じ訴えであったとしても、
疑って、考えなければならない病気というものが全く異なります。
でも、病気の診断や治療の違い以上に、
「患者さんが何を求めているか」
「病院での治療のゴールをどうすればよいのか」
といったことが、大人と子供では違うのです。

子どもの病気の場合、基本的には、
病気になる前の状態に戻す、ということがゴールになります。
元通りに治せないような病気の場合は、
学校に行って勉強したり友達と遊んだり、という生活をおくりながら、
いかに病気と付き合っていくか、ということになりますが、
いずれにしても、できることはとことんやって、
医療者も患者さんも、最大限に頑張って、ゴールを目指します。

でも、大人の場合は、そうではない。
人生でやりたいことをやりつくして満足な人もいれば、
まだまだ長生きしたい人もいる。
とりあえず早く仕事に戻りたい人もいる。
「新米」内科医には、こういった希望を聞きだすのは、
なかなかうまくいきません。
内科の医者は、「子どもとコミュニケーションをとるのは難しい」と言いますが、
ぼくにとっては、子ども(とその親)とコミュニケーションとるほうが、はるかに簡単に思えます。

じつは、こういう仕事は、「ぼくの手には負えない」として、
これまで僕が避けてきたことです。
人生の大先輩達の、老い、そして、迫りくる死。
患者さんと一緒に向き合う作業は、かなりの覚悟を要します。
そして、その作業を通して、自分の未来がそこに映し出されます。

人を「生かす」小児科の医療。
そして、患者と一緒に「死んでいく」大人の医療。

まだまだどうしたらいいか分からずにバタバタしている毎日ですが、
新しい分野への挑戦が、始まりました。
いつになっても、どんな時でも、
新しいことに挑戦できるのは、幸せなことです。
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♥. ♠. ♣Alice
プロフィール

ハマダラカ

Author:ハマダラカ
職業:元小児科医、現在なんでも屋的医師を目指して修行中
日本を、そして海外を、自由に移動しては、
働いたり遊んだりの、
自称フリーター医師。
しばらくタイにあるビルマ難民向け病院でボランティアしてましたが
現在岩手県の被災地にある病院に来ました
関西人のつもりですが、心のふるさとは北九州市
facebookはこちら↓
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