医者の世界、患者の世界
2012.07.16.22:44
ブログを書くのが久し振り・・・って思ったら、
なんと一ヶ月ぶりでした。
家族みんなで暮らし始めて、
なかなか自分を見つめなおして一日を反省する、っていう時間がないというか、
心の余裕がなくなっているんですね。
そんなことはさておき、
先日、「プライマリーケア認定医試験」と「指導医講習会」
に出席してきました。
プライマリーケアドクター、
何をするのか、よく分っていなかったのですが、
参加した講習会の話を独断と偏見でまとめると、
患者さんや家族を中心に据えた医療というものを考え、
地域、コミュニティーも巻き込んで、
包括的・継続的にケアができる、そういう医者のようです。
僕個人としては、非常にこういうことには興味があるし、
九州の病院で小児科医として働いていた時から、
上司には、小児科医だったら家族や地域のことも全部考えろ、
とよく言われてました。
でも、病院で働いていて、
どうもうまくいかない。
病院で働くから制約が多いとか、そういうことではなくて、
自分の中で、うまくいかない。
入院してる患者さんというのは、
僕の中では、身内というか、家族の一員のようなもので、
何があっても全力でケアをして当然、なんですが、
外来で訪ねてくる患者さんは、なかなか身内としてみれない。
そして、甘えたことを言ってこようもんなら、
すぐに怒って指導をしてしまう。
ダメとは分かっているんだけど、
何度も同じことを繰り返しています。
怒るのがダメで、
患者さんに何かを教えるにしても全く効果的ではない、
ということは分っているんだけど、
なんで、こんなにイライラしてしまうのか?
病院にきた患者さんは、
何がしかの症状なり不安なりを抱えていて、
病院に行けばそれが解決する、と思うから病院に来る。
そこには、患者さん個人の世界があります。
そして、僕は、患者さんの心の中にある、
健康に対する世界観が間違っていると感じたら、
それを治そうとしてしまう。
でも、よくよく自分のこころを見てみると、
僕の中にも僕の世界観があって、
僕の中の理屈が理解してもらえない、と感じるから、
イライラしてしまってたんだなあ、と気づきました。
僕も、看護婦さんも、みんなあなたのことを心配して、
こんなに頑張って働いているのに、
なんでそのことを分かってくれないの?
病院にはいろいろ決まりがあって、
こちらがやりたくてもできないことがいっぱいある。
病院に来る患者さん全てにいろんなサービスをやり始めたら、
病院のマンパワーが足りなくなって、立ち行かなくなる、
そのことも分ってほしいんだけど・・・
病院としての理屈。
自分の中での理屈。
そういったことが分ってもらえない、と感じるからイライラしてたんです。
患者さんが病院に希望すること、
病院が患者さんに出来ることや希望すること、
このギャップは、永遠になくなることはないでしょうが、
お互いに違う世界に立っている、と気づくだけではなく、
自分も頑固な価値観を持っていて、
それは絶対に正しいというものではなくて、
まずはお互いの立ち位置をお互いが理解して、
それから出来ることを考えていく。
忙しい診察時間の中で、
このような境地まで到達できるように、
明日からまた修行です。
これまで喧嘩して怒らせた患者さんには申し訳ないけど、
過去は今さらどうにもできないので、
少しでも、より良い釜石・大槌の医療を作っていく過程として、
前に進んでいこうと思います。
なんと一ヶ月ぶりでした。
家族みんなで暮らし始めて、
なかなか自分を見つめなおして一日を反省する、っていう時間がないというか、
心の余裕がなくなっているんですね。
そんなことはさておき、
先日、「プライマリーケア認定医試験」と「指導医講習会」
に出席してきました。
プライマリーケアドクター、
何をするのか、よく分っていなかったのですが、
参加した講習会の話を独断と偏見でまとめると、
患者さんや家族を中心に据えた医療というものを考え、
地域、コミュニティーも巻き込んで、
包括的・継続的にケアができる、そういう医者のようです。
僕個人としては、非常にこういうことには興味があるし、
九州の病院で小児科医として働いていた時から、
上司には、小児科医だったら家族や地域のことも全部考えろ、
とよく言われてました。
でも、病院で働いていて、
どうもうまくいかない。
病院で働くから制約が多いとか、そういうことではなくて、
自分の中で、うまくいかない。
入院してる患者さんというのは、
僕の中では、身内というか、家族の一員のようなもので、
何があっても全力でケアをして当然、なんですが、
外来で訪ねてくる患者さんは、なかなか身内としてみれない。
そして、甘えたことを言ってこようもんなら、
すぐに怒って指導をしてしまう。
ダメとは分かっているんだけど、
何度も同じことを繰り返しています。
怒るのがダメで、
患者さんに何かを教えるにしても全く効果的ではない、
ということは分っているんだけど、
なんで、こんなにイライラしてしまうのか?
病院にきた患者さんは、
何がしかの症状なり不安なりを抱えていて、
病院に行けばそれが解決する、と思うから病院に来る。
そこには、患者さん個人の世界があります。
そして、僕は、患者さんの心の中にある、
健康に対する世界観が間違っていると感じたら、
それを治そうとしてしまう。
でも、よくよく自分のこころを見てみると、
僕の中にも僕の世界観があって、
僕の中の理屈が理解してもらえない、と感じるから、
イライラしてしまってたんだなあ、と気づきました。
僕も、看護婦さんも、みんなあなたのことを心配して、
こんなに頑張って働いているのに、
なんでそのことを分かってくれないの?
病院にはいろいろ決まりがあって、
こちらがやりたくてもできないことがいっぱいある。
病院に来る患者さん全てにいろんなサービスをやり始めたら、
病院のマンパワーが足りなくなって、立ち行かなくなる、
そのことも分ってほしいんだけど・・・
病院としての理屈。
自分の中での理屈。
そういったことが分ってもらえない、と感じるからイライラしてたんです。
患者さんが病院に希望すること、
病院が患者さんに出来ることや希望すること、
このギャップは、永遠になくなることはないでしょうが、
お互いに違う世界に立っている、と気づくだけではなく、
自分も頑固な価値観を持っていて、
それは絶対に正しいというものではなくて、
まずはお互いの立ち位置をお互いが理解して、
それから出来ることを考えていく。
忙しい診察時間の中で、
このような境地まで到達できるように、
明日からまた修行です。
これまで喧嘩して怒らせた患者さんには申し訳ないけど、
過去は今さらどうにもできないので、
少しでも、より良い釜石・大槌の医療を作っていく過程として、
前に進んでいこうと思います。
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