久しぶりの当直
2011.08.15.02:24
ただ今朝の4時。
今夜は、久しぶりに日本の,都内某所の病院で働いています。
9月から、岩手県釜石市の病院で働くことが決まったのですが、
それまで、たまには働いておかないと、生活費が足りません。
そして、たまには働いておかないと、いろんな知識や技術を忘れてしまいます。
やっぱり、タイで働くのと、日本で働くのでは、
どちらがすごいとか大変、というわけではなくて、
求められる知識や技術がけっこう違います。
できれば、それほど忙しくなく、
無事に、平和に勤務が終わってほしかったのですが・・・
今日はけいれんの患者さんが多い!!
夏の風邪は、夜に急に熱が上がることがとても多いので、
その時に、けいれんをしてしまう患者さんが少なからずいるのです。
何年たっても、けいれんの患者さんと不整脈の患者さんは緊張します。
けいれんでも、それほど重症でなければ、そのままおうちに帰って頂くのですが、
何か気になるところがあれば、念のため入院して頂いて、経過を診ることになります。
そして、さらに重症の場合は、もっと設備の整った病院に紹介しなければなりません。
僕はこれまで、長らく、地域の最終病院、つまり、
その地域で一番設備やスタッフが整っている病院で働いていたため、
患者さんを他の病院に緊急に紹介する、ということは、実はあまり慣れてはいません。
僕が時々当直で働きにくる病院は、
スタッフの人数も設備も、ギリギリで回しています。
夜中に外来で働くことができるスタッフは、僕を含め最大で3人。
その人数で、まだリハビリしきれてない頭と体を駆使して、
患者さんの全身状態を落ち着かせつつ、点滴をとりつつ、紹介状を書きつつ、
紹介を引き受けてくれる病院に電話をしつつ・・・
というのは、かなり大変。
そんな中、電話をかけて搬送をお願いした病院の先生から、
いきなり説教や講義が始まったり、
横柄な態度で応えられたり、
「たいしたことがない病気でもそういうこともありますよ~」と
根拠のない、楽観的な判断をされたりすると、
さすがにムカっときます。
確かに中にはありがたいアドバイスもあるのですが。
だって、こちらは、重症の患者さんの処置をいったん止めて、
電話でお願いしている最中で、一刻も早く電話を終えて処置を再開したいのに、
長々と訓示を垂れられると、正直困る。
でも、電話の相手の先生を怒らすわけにはいかないから、
だまって「はい、はい」と答える(受け流す)しかありません。
最近は、そういうムカムカを、だいぶ押し殺すことができるようになりました。
でも、良く考えると、昔は僕もかなりイヤな医者をやってたな~と思います。
電話をかけてきた先生に冷たく当たったり、
搬送してきた救急隊員を叱ったり、
「みんな最新の知識に基づいて患者さんに対応すべき」
を真正直に実践して、
それができないと判断したスタッフには容赦なく怒ったりしてました。
今は、救急隊員の力がないと、
他の病院に運ぶこともできないわけで、
改めて、自分一人だけでは医療はできないんだと、
しみじみ実感します。
そして、皆が急いで、テンションも上がっている現場では、
努めて、穏やかな対応をするほうが、
結果的にみんなの持っている能力、実力を発揮できるんだなあ、
と今更ながら分りました。
九州の病院で、バリバリ第一線で働いていた頃から2年以上が経って、
その時と比べると、
いろんな知識や技術は忘れていますが、
人間的には、成長できた気がします。
昔は、自分がエースで4番になって、
自分が直接患者さんを救いたい、と思ってましたが、
今では、みんなの力を合わせて、助けるようにできればいい、
選手と言うよりは監督に近い気持ちです。
もちろん、本当の監督になるには、知識も技術も
ちゃんと身につけてないといけませんが・・・
今夜は、久しぶりに日本の,都内某所の病院で働いています。
9月から、岩手県釜石市の病院で働くことが決まったのですが、
それまで、たまには働いておかないと、生活費が足りません。
そして、たまには働いておかないと、いろんな知識や技術を忘れてしまいます。
やっぱり、タイで働くのと、日本で働くのでは、
どちらがすごいとか大変、というわけではなくて、
求められる知識や技術がけっこう違います。
できれば、それほど忙しくなく、
無事に、平和に勤務が終わってほしかったのですが・・・
今日はけいれんの患者さんが多い!!
夏の風邪は、夜に急に熱が上がることがとても多いので、
その時に、けいれんをしてしまう患者さんが少なからずいるのです。
何年たっても、けいれんの患者さんと不整脈の患者さんは緊張します。
けいれんでも、それほど重症でなければ、そのままおうちに帰って頂くのですが、
何か気になるところがあれば、念のため入院して頂いて、経過を診ることになります。
そして、さらに重症の場合は、もっと設備の整った病院に紹介しなければなりません。
僕はこれまで、長らく、地域の最終病院、つまり、
その地域で一番設備やスタッフが整っている病院で働いていたため、
患者さんを他の病院に緊急に紹介する、ということは、実はあまり慣れてはいません。
僕が時々当直で働きにくる病院は、
スタッフの人数も設備も、ギリギリで回しています。
夜中に外来で働くことができるスタッフは、僕を含め最大で3人。
その人数で、まだリハビリしきれてない頭と体を駆使して、
患者さんの全身状態を落ち着かせつつ、点滴をとりつつ、紹介状を書きつつ、
紹介を引き受けてくれる病院に電話をしつつ・・・
というのは、かなり大変。
そんな中、電話をかけて搬送をお願いした病院の先生から、
いきなり説教や講義が始まったり、
横柄な態度で応えられたり、
「たいしたことがない病気でもそういうこともありますよ~」と
根拠のない、楽観的な判断をされたりすると、
さすがにムカっときます。
確かに中にはありがたいアドバイスもあるのですが。
だって、こちらは、重症の患者さんの処置をいったん止めて、
電話でお願いしている最中で、一刻も早く電話を終えて処置を再開したいのに、
長々と訓示を垂れられると、正直困る。
でも、電話の相手の先生を怒らすわけにはいかないから、
だまって「はい、はい」と答える(受け流す)しかありません。
最近は、そういうムカムカを、だいぶ押し殺すことができるようになりました。
でも、良く考えると、昔は僕もかなりイヤな医者をやってたな~と思います。
電話をかけてきた先生に冷たく当たったり、
搬送してきた救急隊員を叱ったり、
「みんな最新の知識に基づいて患者さんに対応すべき」
を真正直に実践して、
それができないと判断したスタッフには容赦なく怒ったりしてました。
今は、救急隊員の力がないと、
他の病院に運ぶこともできないわけで、
改めて、自分一人だけでは医療はできないんだと、
しみじみ実感します。
そして、皆が急いで、テンションも上がっている現場では、
努めて、穏やかな対応をするほうが、
結果的にみんなの持っている能力、実力を発揮できるんだなあ、
と今更ながら分りました。
九州の病院で、バリバリ第一線で働いていた頃から2年以上が経って、
その時と比べると、
いろんな知識や技術は忘れていますが、
人間的には、成長できた気がします。
昔は、自分がエースで4番になって、
自分が直接患者さんを救いたい、と思ってましたが、
今では、みんなの力を合わせて、助けるようにできればいい、
選手と言うよりは監督に近い気持ちです。
もちろん、本当の監督になるには、知識も技術も
ちゃんと身につけてないといけませんが・・・
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